前置詞と接続詞の違いと見分け方|攻略のカギは文構造にある!

英語情報を発信している、タカツです。

 

今回は、このブログの読者から以下の質問をもらいましたので、それについて解説していきます。

 

読者からの質問

タカツさん、こんばんは!

私は、TOEIC試験の対策として英文法を勉強しております。

問題集を解いている時に、『前置詞と接続詞を見分ける問題』で見事に間違ってしまった経験があります。

解説を読めばなんとなく理解できたのですが、”during”や”while”、”without”や”unless”などの違いがいまいち覚えづらくて苦戦しています。

どうすれば、前置詞と接続詞の特徴をスムーズに見分けられるようになりますか?

よろしくお願いします!

 

要するに、同じ意味なのに、「単語によって前置詞と接続詞の違いがあって見分けがつきにくい!」という事ですね。

 

この疑問に対して、解説をしていきます。

前置詞と接続詞の違いはSとVがあるかないか

まずは前置詞と接続詞の特徴を見極めるポイントから。

 

ざっくりいうと、前置詞と接続詞の違いは

前置詞:名詞をつなぐ役割を持つ

接続詞:SV〜 からなる節をつなぐ役割がある

という事です。

 

この違いをしっかりと理解できれば瞬殺問題になるので、TOEICの問題で間違えることはなくなるはずです。

 

詳しく説明していきましょう!

 

前置詞

 

「前置詞には名詞をつなぐ役割がある」と言いましたが、どういう構造になっているのかがいまいちだと思います。

 

要するに、

前置詞の直後

➡︎前置詞+『名詞』

というわけですね。

 

例えば、

【例文】

 Teenagers want to be independent of their parents.
(ティーンエイジャーは親から独立したがるものだ)

という文章。

 

be independent of…「…から独立している」という熟語ですが、ofは前置詞なので、ofの後は”their parents”と名詞になっています。

 

なので、質問で出てきた前置詞”during”や”without”も

during+名詞

without+名詞

という形になっているはずなんですね。

接続詞

それに対して接続詞は、

 

接続詞の直後

➡︎接続詞+『SV〜』

 

という形になっています。

(※Sは主語、Vは動詞です)

 

つまり、

【例文】

Though it was cloudy, we decided to go on a picnic.
(曇っていましたが、ピクニックに行こうと決めました)

 

のように、Thoughが接続詞で

【接続詞】+ it(S) was(V) cloudy(C)

という形になっているというわけです。

 

ガッチリ説明すればこんな感じになりますが、とにかく接続詞は

 

『接続詞の後ろは、不足するものがない完全文』

ということを認識しておけば大丈夫です。

 

接続詞は細かく2つに分かれて、等位接続詞(and/but/forなど)といった、前後の文が対等な関係になる接続詞

や、

従位接続詞(when/though/becauseなど)といった、文の根幹をつなぐ枝の働きをする接続詞

があるのですが、

 

要するに

「接続詞の文は必ず完全文なんでしょ」

ということさえ忘れなければ、このような文法用語を知らなくても問題ありません。

 

TOEICでよく出る前置詞と接続詞

TOEICでよく出題される(間違える)問題は、以下の5通りです。

 

1つずつ説明していきますね。

 

“during” VS “while”

“during”と”while”は両方「…している間に」という意味です。

 

ですが、

・during
➡︎前置詞
➡︎during+『名詞』

・while
➡︎接続詞
➡︎while+『SV〜』

 

といった品詞の違いがあります。

 

例えば、”during”だと、

【during】

I had a special experience during summer vacation.
(私は夏休みの間に、ある特別な体験をした。)

 

前置詞during

➡︎during『summer vacation』

と、前置詞+『名詞』の形になっています。

 

“while”であれば、

【while】

Someone called you while you were out.
(あなたが外出中に誰かから電話がありましたよ。)

となります。

 

接続詞while

➡︎while『you are out』

となって、接続詞+『SV〜』の形になっていますね。

 

また、”while”には大きく分けて3つの意味があることにも注目です。

時点:「…している間に」

譲歩:「…だけれども」
=although

対照:「一方」「それに対し」
=whereas

 

この3つを見てみると、上の例文では①の「時点」の意味で使われていることが分かります。

 

“in spite of” VS “though”

“in spite of”と”though”の意味は「…にもかかわらず」といった意味で、この両者の違いは、

 

・in spite of
➡︎前置詞
➡︎in spite of+『名詞』

・though
➡︎接続詞
➡︎though+『SV〜』

ということです。

 

・in spite ofの例

【in spite of】

She arrived on time in spite of the snow.
(彼女は雪にもかかわらず、時間通りに到着した)

 

群前置詞in spite of

➡︎in spite of『the snow』

※群前置詞とは、単語が2個以上セットになって1個の前置詞の役割を果たすもの

 

と、前置詞『名詞』の形になってますね。

 

in spite ofの”spite”には「意地悪」という意味が含まれていて、「雪という意地悪の中でも」→「雪にもかかわらず」と訳すことができます。

 

また、

in spite of…
=despite…
=for all…
=with all…

という言い換えができます。ここは注意して覚えておきましょう。

 

・thoughの例

【though】

Though it was winter, he went to the beach.
(冬にもかかわらず、彼はビーチに行った)

 

接続詞though

➡︎though『it was winter』

 

こちらだと、接続詞『SV〜』の形になっていますね。

 

ここで、「thoughとalthoughってどう違うの?」と質問が来そうなので説明しておくと、thoughとalthoughに関しては若干ニュアンスが違いますが、TOEIC試験においてはほぼイコールです。

 

気になる方は、

・thoughは話し言葉で使われることが多い

・althoughは書き言葉で使われることが多い

と認識しておけば問題ないでしょう。

 

“because of” VS “because”

“because of”と”because”は両方とも『理由』を説明するもので、「…なので」といった意味になります。

 

品詞別に分類すると、

・because of
➡︎前置詞
➡︎because of+『名詞』

・because
➡︎接続詞
➡︎because+『SV〜』

です。

 

・because ofの例

【例文】

Today I am excited because of my birthday.
(今日は私の誕生日なので興奮している)

 

こちらは、

群前置詞because of

➡︎because of『my birthday』

と、前置詞『名詞』の形です。

 

それに対して、

・becauseの例

【例文】

I am excited because today is my birthday.
(今日は私の誕生日なので興奮している)

 

接続詞because

➡︎because『today is my birthday』

と、前置詞『SV〜』の形になってますね。

 

“without” VS “unless”

この両者の意味は、

“without”→「…せずに」「…なしに」

“unless”→「…でない限り」「…の場合以外は」

と、若干ニュアンスが違ってます。

 

さらに、

・without
➡︎前置詞
➡︎without+『名詞』

・unless
➡︎接続詞
➡︎unless+『SV〜』

と、品詞も違いますので両方理解しておくと解きやすいですね。

 

・withoutの例

【例文】

Jane went out of the room without saying good-bye to me.
(ジェーンはさよならを言うことなしに部屋から出ていった)

 

前置詞without

➡︎without『saying good-bye to me』

と、前置詞『名詞』の形になっています。

 

また、

“without”にはwithout前の出来事とwithout後の出来事は両立可能

という特徴があるので、覚えておくと理解が深まります。

 

例えば上の例文だと、

「部屋から出て行く」のと「さよならを言う」ことは両方同時進行で行えて、どちらかの行動ができなくなってしまうことはないということです。

 

・unlessの例

【例文】

Cindy works late at night unless she is too tired.
(シンディーはひどく疲れていない限り、夜遅くまで仕事をする)

 

接続詞unless

➡︎unless『she is too tired』

となって、接続詞『SV〜』の形になっています。

 

また”unless”には『唯一の条件』としての意味が宿っていて、「いつも夜遅くまで働くよ、ひどく疲れている時以外はね」と、

夜遅くまで働かない唯一の条件は『ひどく疲れている時』で、「それ以外は絶対に仕事をする」と言っているわけです。

 

まとめ

TOEIC試験では、前置詞か接続詞かを見極める問題をよく出題しているので、1つ1つ品詞の違いをチェックしておくことは大事です。

 

といってもいきなり「全部覚えろ!」なんてことは拷問に近いので、

 

問題集をこなしてどんどん間違えてどんどん修正して行く

 

というやり方で勉強していくのがいいかと思います。

 

英文法に関してはよくこの記事で書いていますので、興味があれば参考にしてみてくださいね。

 

接続詞や前置詞について興味があればこちらの記事へどうぞ。

 

英語の勉強法に関してもっと詳しく教えて! って方は詳しい勉強法を紹介しています。

 

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

⚠️注意⚠️

※このブログでは、閲覧者の悩みを優先的に解決するために英文法を日本語で解説していますが、英語を日本語で学ぶことは推奨していません。

詳しくはこちらで解説していますが、ご理解の方よろしくお願い致します。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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