大学入試で最近急激に
出題頻度が上昇しているのが、
『仮定法ifの省略』
です。
突然ですが、以下の例文を見てみてください。
【例】
He would have drunk beer.
(もし彼だったら、ビールを飲んでいただろう)
実はこれ、仮定法なんです。
今回はこのような『ifのない仮定法』について解説していこうと思っています。
仮定法ifは、和訳問題などで特に出題されい項目です。
ある程度の読解力があっても
仮定法だと気づかないまま和訳しちゃって
バツにされるケースが多いので、気をつけてほしいところです。。
ここで仮定法ifの省略の仕組みを理解してしまいましょう!
目次
なぜ仮定法ifは省略されるのか?
仮定法ifの省略は英語圏外の方で、英語を学習する人には非常に厄介な問題でしょう。
「省略なんかされたら文体が崩れて、
何を言っているか意味不明になる」
「こんなの、数学よりも理解不能」
このような話で盛り上がって何の改善もしなければ後がないですが、
語学学習において、省略される文章というのはごく当たり前の話なんです。
例えば、よく行くバーで、
「マスター、スコッチウィスキー一杯」
と言っても、
「マスター、いつものアレで」
と言っても、
そこにいるマスターは
お客さんに何を提供すればいいのか
理解できるわけです。
省略形で話してくる人ももちろんいます。
今回解説する「仮定法ifの省略」も全く同じ論理です。
つまり、省略形の文章が出てきたときは文脈判断で推測することが重要になってきます。
なので、仮定法ifの省略の理解と同時に読解力も鍛えなければいけません。
仮定法のifがなくなったらどうなるのか?
仮定法のifが省略された場合の仮定法の特徴は、
仮定をif節の中で示さずに、
主語の中で仮定の意味を含ませる
という点です。
例えば、以下の例文を見てみると、、
【例】
She would not have said such a thing.
(もし彼女だったら、そんなことは言わなかっただろう)
この例文では、
“would not have said”の部分が、
「あのとき…だっただろう」
という仮定法の形をしています。
ですので、必ずどこかに仮定を表す部分が隠れているはずなのです。
このとき、仮定を表す部分を探すためには文脈力を養っておく必要性がありますが、実は、
仮定法ifの省略の時の『仮定』は、主語の中に表されている場合がほとんどなのです。
上の例文はまさに主語の中に
『仮定』の要素が含まれていて、
She=「もし彼女だったら」
と読むことができます。
現実的には彼女ではない別の人間が口に出してしまったのですが、
「もし彼女だったら」と非現実の仮定を示し、「彼女だったら言わなかっただろう」と言っているわけです。
くれぐれも”if”がないだけで「これは仮定法じゃないな」と判断しないようにしてください。
和訳問題には非常に注意!
仮定法ifの省略の出題の仕方は他と違って
日本語訳の問題が中心です。
If節以外のところに非現実の仮定が隠れている仮定法に関する問題は、文法問題よりも和訳問題として出題されることが非常に多いです。
最近出題頻度も高まってきています。
国立大はもちろん、私大でもこうした仮定法の問題は頻出です。
比較的短い文を和訳させる私大の問題でこのような
『隠された仮定』
を訳出できなければ大きな減点に繋がってしまいます。
ぜひこの記事を通じて仮定法ifの省略の和訳をマスターしてくださいね。
和訳問題の例
それではifが省略された仮定法の和訳問題の例を見ていきましょう。
以下の例文を日本語に訳せ
→Things couldn’t go worse
<解説>
この問題のポイントは
“couldn’t go”が仮定法であるという点です。
“couldn’t go”は現実で言っていることとは反対のことを述べて「今、進むことはありえない」という意味を表しています。
あと、ここでの”could”は
可能性を示す助動詞
と言われており、「できる、できない」ではなくて「ありえる、ありえない」と訳すことに注意してください。
よってこの場合は、
「物事がworseに進むことはありえない」
わけだから
「最悪である」
という訳になるのです。
<答え>
「事態は、最悪である。」
以下の例文を日本語に訳せ
→Any girl dressed like that would be laughed at.
<解説>
この文章は、
“Any girl dressed like that” (そんな服装をしているどんな女の子でも)
という部分が主語となっています。
ちょっと主語が長いですが、”Any girl dressed”の“dressed”は「服を着せる」という意味を表していて、この動詞を“過去分詞”にすることによって下記のような意味となります。
「服を着せられた」→「服装をしている」
という意味になるわけです。
なので、残った”would be laughed at”が述語になり、同時に仮定法でもあります。
“would be laughed at”が仮定法である理由は、
主語に仮定が隠れているからです。
主語は、
「現実にはそんな服装をしているわけではないが、もしそんな服装をするとすれば」
という、非現実の仮定を示しているので答えは以下のようになります。
<答え>
「そんな服装をしたら、どんな女の子でも笑われるだろう。」
まとめ
以上、仮定法ifの省略の基本的な話を解説しました。
仮定法ifの省略は文法問題でも和訳が問われるところですので、読解力・文脈力を養いつつ勉強を続けていくことを強くお勧めします。
まだ慣れない方は、この記事を何度も確認しながら勉強に励んでいただければ幸いです。
次回は関係代名詞と関係副詞の違いについて紹介していきます。
関係詞の分野は文法の中で凄く重要な位置付けになっていますので、是非参考にしてみてください。
それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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