【脱クジラ構文!】no more…than~をクジラの公式に当てはめるとネイティブで通用しない件

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日々英語を研究しています。
タカツです。

 

今回お話しする内容は、現代英語でもよく使われている比較表現である

“no more… than~”構文
“no less… than~”構文についてです。

 

これらはアメリカなどのネイティブの世界では
頻繁に出てくる構文となります。

 

日本の難関大学
(早慶上智、東大京大、関関同立など)
でもよく出題されます。

 

ですが、
“no more… than~”や”no less… than~”構文については先生の教え方は様々です。

 

誤った教え方をされると入試では手も足も出なくなってしまう場合があります。

 

その誤った教え方として第1位なのが、

 

クジラの公式

 

というやつですね。

 

クジラの公式とは?

『クジラは馬と同様に、魚ではない』という訳を覚え、この訳が”no more… than~”や”no less… than~”構文の問題を解いていくための公式として用いられる。

 

この公式を丸々覚えさせられた人たちは、つくづく可哀想だなと思います。

 

その理由と”no more… than~”構文を攻略する最良の方法についてここでは解説していきますので、クジラの公式で勉強してきた人は特に見てほしいです。

正しい構文の読み方

 

まず、正しい構文の検討方法について紹介しますが、そもそも”比較”がよく分からないって方は関連記事を載せておきますのでそちらを参考にしてみてください。

 

“no more…than~”構文と”no less…than~”構文の読み方は似ているので分かりやすいです。

 

片方の使い方がわかれば、
もう片方の構文も簡単に分かります。

 

“no more…than~”構文

 

“no more…than~”構文の読み方は次の4段階の手順で読み進めていくことが重要です。(理由は後で説明します。)

no more...than~の読み方

①no moreとthanを文中から外す
②thanの前後でAとBに分類
③Bの部分で省略されている語を補う
④『Aではない=Bではない』の訳をつけて完成

 

早速具体例を使いながら解説していきますね。

 

【例1】

A whale is no more a fish than a horse is.

(クジラが魚ではないのは、馬が魚でないのと同じことです。)

 

この例文を①〜④の手順で読み解いていくと、、、

 

①「no moreとthanを文中から外す」で、

“A whale is”“a fish”“a horse is”

 

の3つに分かれます。

 

次に②で「thanの前後でAとBに分類」してみましょう。

 

すると、

A=A whale is a fish

B=a horse is …

という関係になりますね。

 

ここでBの文型を見てみると、isの後ろに補語(C)が省略されているのが分かります。

 

なので、③「Bの部分で省略されている語を補う」を使ってisの後ろに省略されている『a fish』を補ってあげましょう。

 

すると、

A= A whale is a fish

B= a horse is a fish

 

と、SVCの完全文になって③番が終了します。

 

最後に④に入って
『Aではない=Bではない』の訳
をつけてあげると、

 

「クジラは魚ではない」=「馬は魚ではない」

 

という関係になります。

 

あとは、文章として日本語訳をまとめてあげて

「クジラが魚ではないのは、
  馬が魚でないのと同じことです」

 

としてあげれば完璧です。

 

“no less…than~”構文

 

同様に、”no less…than~”構文の読み方について解説します。

 

こちらは④が、

『Aではない=Bではない』→『A=B』

に変わっただけで、あとは”no more…than~”構文と全部同じ手法です。

 

no less...than~の読み方

①no lessとthanを文中から外す
②thanの前後でAとBに分類
③Bの部分で省略されている語を補う
④『A=B』の訳をつけて完成

 

こちらも具体例と一緒に解説していきます。

 

【例2】

This rule is no less true of Japan than of the United States.

(このルールが日本に当てはまるのは、アメリカに当てはまることと同じです。)

 

こちらも緑で囲ったルールに従って読んでいけば簡単ですね。

 

①no lessとthanを文中から外す

This tule is”、”true of Japan” 、”of the United States”

 

②thanの前後でAとBに分類

A=This tule is true of Japan

B=…of the United States

 

③Bの部分で省略されている語を補う

 

ここで、Bで省略されている部分はofより前だということがわかります。

 

なので、省略されている部分を補ってあげて、

 

A=This tule is true of Japan

B=This tule is true of the United States

 

としてあげればいいわけです。

 

④『A=B』の訳をつけて完成

「このルールは日本に当てはまる」
=「このルールはアメリカに当てはまる」

 

従って、上の関係を文章としてまとめあげると

 

「このルールが日本に当てはまるのは、このルールがアメリカに当てはまることと同じです。」

 

という感じになります。

 

クジラの公式が通用しない構文に注意!

 

さて、ここからが問題です。

 

今言ってきた例文はクジラの公式でも解ける例文でした。

 

ですが、クジラの公式の暗記だけでは歯が立たない構文があります。

 

例えば、クジラの公式を暗記してきた人は次の例文を訳すことができません。

 

【例3】

A whale is no more a fish than a horse is a cat.

 

「あれ?isの後ろにa catが付いている…」

「クジラの公式にはこんなのなかった…」

「どうやって訳すんだ…」

 

とあたふた考えているうちに、isの後ろにスラッシュを入れて、

「クジラは馬と同様に魚ではない。実はネコなのです。」

という訳にしてしまう人が数多くいます。

 

つまり、クジラの公式だと問題を少し応用させてしまえば到底太刀打ちできなくなってしまうのです。

 

結局のところ、
上の緑で囲った4段階のやり方が
一番得策なのです。

 

①no moreとthanを文中から外す

→”A whale is”、”a fish” 、
“a horse is a cat”

 

thanの前後でAとBに分類

A=A whale is a fish

B=a horse is a cat

 

Bの部分で省略されている語を補う

→AとBの構文を比較してみると、
どちらもSVCの構文で一致しており
省略されているものがないので
③の作業は不要

 

④『A=B』の訳をつけて完成

「クジラが魚ではない」
=「馬がネコではない」

 

よって、上の関係を文章としてまとめあげると、

「クジラが魚ではないのは、
  馬がネコでないのと同じことです」

 

となって、これが正しい訳になります。

 

まとめ

“no more…than~”や”no less…than~”の構文は、

 

英字新聞や海外の雑誌などでよく見かけたり、ニュースキャスターの人も決めのセリフに使っている超重要構文です。

 

つまりネイティブの世界では頻繁に使われる構文のため、何としても理解しなければいけません。

 

ですが、この構文を『クジラの公式』だけで終わらしてしまっている人が非常に多いです。

 

『クジラの公式』だけでは、少し構文を捻られたら読み解くことができない状態になってしまいます。

 

『クジラは馬同様、魚ではない』

の公式だけを頼りにしないで、ちゃんと理論的に正しい解き方で攻略していってほしいです。

 

今日はこんな感じですね。

 

英文法の知識に関しては他にも色々と紹介していますので、興味のある人はトップページのカテゴリー覧からご覧ください。

 

 

それでは以上になります!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

追記:英文法は和訳に囚われてはいけない

 

今回は比較級の構文”no more… than~”や”no less… than~”の文法的説明について解説してきました。

 

今回の説明はブログ読者さんに分かりやすく日本語訳での解説となって今いましたが、(なかなか英英で解説するのが難儀なので…)

本当は、
英語は英語だけで理解する
必要性があるのです。

 

なぜ英語は英語だけで理解しなければいけないのかというと、『サピア=ウォーフの仮説』と言って、

母国の言語と他言語では同じ意味を示している単語であっても意味の幅に違いがあるからです。

 

この辺を理解するためには下記の記事を参考にしていただけるとより深く理解できると思います。

 

ぜひご一読してみてください。

 

こんな感じで、実は英語という言語を使えるようになるためには英語を英語だけで覚えていく必要があるのです。

 

そのための勉強法として僕は第二言語習得理論にのっとった独学英語マニュアルを作成致しました。

 

こちらも興味があれば読んでいただくことをおすすめします。

 

英語学習の方向性について解説しているので、良ければ参考にしてみてください。

 

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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