どうも、タカツです。
今回は、
『付帯状況“with+O+C”』
について詳しく話していこうと思います。
付帯状況は分詞構文のカテゴリーに分けられるのですが、一般の分詞構文とやや特徴が異なります。
なので今回は、「付帯状況とは何か?」という核心部分から迫っていき、そこから、付帯状況の具体的な訳し方や使い方について話していきたいと思います。
それでは行きましょう!
目次
付帯状況“with+O+C”の特徴
先ほど、付帯状況は分詞構文のカテゴリーに分けられるといいました。
そして、分詞構文には分詞構文の前後の文に出来事Aと出来事Bが存在していたことを思い出してみると、付帯状況にも出来事Aと出来事Bの2種類が存在するということが分かります。
付帯状況を用いて出来事Aと出来事Bとは何かを説明するためには、以下の構造を見ていただけると分かりやすいです。
出来事A with 出来事B .
付帯状況では、withの前後で
上記のような関係が成り立つということを
しっかりと頭に入れておく必要があります。
上記の構造から、付帯状況とは、
主になる出来事Aと同時に出来事Bが進行している時に、その出来事Bについて発言する用法
ということが理解できます。
この関係を知っておくと、
読解の場面で非常に役立ちますので
是非とも知っておきましょう。
with以下は『付け足し』のニュアンスで使われる
付帯状況withの前後に
出来事A with 出来事B .
という関係があることが
理解できたとして、
次に重要になってくるポイントが、
出来事Aは『動的イメージ』を持ち、出来事Bは『静的イメージ』を持つという点です。
下記例文を使って説明していきます。
【例文】
She said her prayers with her eyes closed.
(目を閉じたまま、彼女は祈りをささげた。)
上の文は、
“She said her prayers”
「彼女はいの祈りを捧げた」
という動的な出来事Aに対し、
“with her eyes closed”
「目を閉じた状態で」
というような静的な出来事Bの2つの要素に分けることができます。
つまり、出来事Aは英文中の主となる動作を表すのに対し、出来事Bは出来事Aの動作に対して何か付け足しているというニュアンスになります。
従って、出来事Bを日本語に訳すときは、
「付け加えると…」
「ついでながら…」
「ちなみに…」
という
『付け足し』『追加』を表す要素が
含まれているということに注意してください。
出来事Aと出来事Bとでは主語が違う
付帯状況を使って英作する場合、
絶対に押さえておかなければいけない
大事なルールがあります。
それは、
“with+O+C”が使えるのは、
出来事Aと出来事Bの主語が違う場合だけ
ということです。
先ほどの例文を見ていただければわかるのですが、
出来事Aに対しての主語は“She「彼女」”
出来事Bに対する主語は“her eyes「彼女の目」”
となっています。
出来事Aと出来事Bで主語が違いますね。
つまり、出来事Aと出来事Bの主語が必ず違うわけだから、出来事Bの主語(“with+O+C”のOの部分)が省略されることは決してありえないのです。
なので、付帯状況で英作を作る時は、「with以下の文章が「…しながら」という部分だから”with…ing”でOK」と安易に判断しないようにしてください。
Cを分詞にするとき不定詞は使用不可→”…ing形”または”…ed形”
付帯状況の勉強をする時に必ず問題となってくるのが、
“with+O+C”のCをどのように当てはめるかです。
つまり、『現在分詞”…ing形”』にするか、『過去分詞”…ed”』にするかの選択が非常に悩ましくなります。
しかし、考え方は前回説明したSVOC構文と全く同じです。
つまり、OとCの関係を考えてみて、
「OがCしている」なら”C”は現在分詞“…ing形”
「OがCされている」なら”C”は過去分詞“…ed形”
となります。
また、Cがto不定詞になる用法はないので注意が必要です。
ここがSVOC構文と付帯状況との決定的な違いです。
SVOC構文と付帯状況の違いは理解しておいてください。
付帯状況の訳し方
先ほどの説明を読んでいただければ
もうお分かりだと思いますが、
付帯状況“with+ O+C”のOとCの関係は、SVOC構文のOとCの関係と同じように考えればいいわけです。
つまり、
OとCの間には「主語→述語」の関係を表現する機能があるということ。
付帯状況のOとCの関係について
具体的に分割してみると、、、
同時進行:「OがCである状態で」
結果:「そしてOはCになった」
理由:「OがCなのだから」
条件:「OがCであるならば」
譲歩:「OがCであるとしても」
このように、5つの用法に分けられます。
例えば、1つ目の『同時進行』の表現を例にして考えてみましょう。
【同時進行の例文】
Ken was often lost in thought with his arms folded
(ケンは腕を組んで考え事に我を忘れていることがよくあった。)
この例文では、withの後ろの部分が主語→述語の関係になっています。
with his arms folded
(主) → (術)
このような関係を持つことで、日本語訳としては「腕が組まれた状態で」という意味になります。
「腕が組まれていた」は「OがCされている」という受身の関係を表していることがわかるため、過去分詞を使って表現するのが適切ですね。
よく出題される付帯状況の問題
それでは、付帯状況がどんなものか一通り理解できたと思うので、軽く問題を解いていきましょう。
問題:( )に当てはまるものを①〜④の中から1つ選べ
With half of the work still ( ), he grew desperate for more time.
①unfinish
②unfinished
③finishing
④finished
解説:
この英文は、”with+O+C”の形が
『理由』の用法として用いられており、
「仕事の半分がまだ終えていなかった」
→「OがCされていなかった」
という受身の訳になります。
よって、過去分詞を選ぶのが正解です。
答えの候補としては、②unfinished、④finishedの2つに絞られます。
②unfinishedなら「終えられていなかった」
④finishedなら「終えられていた」
上記の訳を比較して、副詞still「いまだに…」と意味上合致するのは”unfinished”です。
よって、②が正解となります。
また、”desperate”は「絶望的な」「絶体絶命の」という意味から、「命がけの」「欲しくてたまらない」に発展して使われています。
答え:②
訳:
「仕事の半分が
まだ片付けられていない状態で、
彼はどうしても
もっと時間が欲しくなった」
まとめ
今回は、“付帯状況with+O+C”の特徴と使い方についてご紹介いたしました。
付帯状況はSVOC構文と似ているところがありますが、
・付帯状況のwithの前後に
出来事Aと出来事Bが存在する
・出来事Aと出来事Bには
それぞれ違った主語が存在する
・“with+O+C”のCの部分に
to不定詞は使用できない
という点にはくれぐれも気をつけてください。
この3点さえ押さえて頂ければ
付帯状況はそんなに難しくないです。
あとは勉強量に比例して実力が伸びていきますので、実践の経験値を上げていけば完璧です!
それでは今回のお話はこれくらいにしようと思います。
次回は動名詞の意味上の主語について詳しく解説していきますので、次回も参考にしてみてくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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