英語研究家のタカツです。
今日の質問はこちら。
この質問、よく聞きますね。
個別に何度も回答してきたこともありますが、ここでもう一度記事をまとめていこうと思います。
目次
TOEIC初心者がリーディングで点数をとるための流れ
初心者さんがリーディングのスコアアップを目指す時にまずやってはいけないのが、
『いきなりTOEICの予想問題を解く』
ということ。
基礎的な文法知識や単語知識が身についていないのに、「TOEICなら点数が稼げる」なんてこっけいだと思いませんか?
基礎ができていないのに、TOEICという応用ができるということは、キャッチボールをしたことがないのに、試合では160キロの豪速球を狙い通りの場所に投げることができるのと一緒です。
仮にスコアが伸びた人がいたとしても、それは小手先のテクニックによるもので、本物の英語力は全く身についていません。
なので、TOEICで点数が取れていない人であればあるほど予想問題集を解く前に『リーディングの土台を作る』ということに専念してください。
これが、TOEICスコアを最大限に伸ばす最短距離です。
❶英語力の土台を構築し
↓
❷予想問題を解く
なぜTOEIC対策は後回しがいいのか?
先ほど、「英語力の土台を作ってからTOEICの予想問題集をやっていこう!」ということをお話しましたが、その理由についてまだ言い足りない部分があるので、もう少し深く解説します。
いきなり予想問題から解いても速読力は伸びない
予想問題集を解くだけでは、和訳式英語力からいつまでたっても脱出できないです。
というか、予想問題集に限らず日本で販売されているあらゆる英語学習書でも同じことがいえるでしょう。
なぜかというと、問題や英文の解説が全て日本語訳で書かれていると、その解説に頼って潜在意識的に英文を日本語に訳してしまうからです。
なのでまずはしっかりとした英語脳を構築するために、できるだけ日本語訳で解説されていない基本的な問題集で英語力の土台を作っていく必要があります。
日本語訳に頼らず、英語を英語のまま理解する能力をつけてからTOEIC対策に取り組んだ方が圧倒的に効率的ですし、和訳式英語力からネイティブ式英語力へと移行しなければ、英語学習の意味がありません。
なぜ英語は英語のまま勉強した方がいいのか?という疑問に関しては、別の記事で話しています。興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。
リーディング力を伸ばすのに難しい実践問題集は不要
これをよく間違える人が結構いるんですが、TOEICスコアを著しく伸ばしたいから難しい英文を読みまくるのはNGです。
特にTOEICスコアが低い人がやりがちなのがTOEICリーディングセクションの多読学習です。
TOEIC自体英文はそこまで難しくないんですが、文章自体は結構長いので記憶保持力の低い段階でTOEICのリーディングセクションを多読しながら勉強することはおすすめしません。
最初はできるだけ簡単な英文の素材を使って勉強していきましょう。
難しい英文は語彙や文法知識を補強することで理解できるようになるので、初心者の方はできるだけ簡単な英文を読むところから始めていくのが重要です。
TOEICの英文は綺麗すぎる
3つ目は、TOEICにはスラング表現などがなく表現自体が非常に綺麗なので、TOEIC対策ばかり勉強しても社会に通用する英語力というのは身につかないということです。
いくらTOEICで点数を取れたからといって、ネイティブの人と対等にペラペラ英語が話せるとは限りません。
就活などには非常に役立ちますが、実際に英語を使って実践の場でコミュニケーションをすることになった時に、全く英語が聞き取れず話せないという状況になってしまいます。
まずは本物の英語力を身につけるための土台を構築してからTOEIC試験に臨んだ方が、高確率で人生はうまく行きます。
TOEICを最終目標だとは思わずに、できれば長期的な目線で英語学習に励むようにして行きましょう。
初心者がTOEICで点数をとるリーディング学習の6ステップ
では具体的に、初心者の方がTOEICで点数を伸ばす勉強法について解説していきます。
このステップが全て正しいとは限らないのであくまで参考程度に読んでいただけると幸いです。
僕の勉強法は、
ステップ1〜ステップ3で英語力の土台を作り、
ステップ4〜ステップ6で予想問題集の勉強をする
という流れになっています。
この時、前半のステップ1〜ステップ3に関しては同時進行で勉強してもらっても構いません。
最初の3ステップは、必ずしもこの順番通りに勉強していかなければいけないというわけではないので注意してくださいね。
ステップ1:文法知識を身につける
リーディング力を伸ばすために文法知識を身につけることは必須条件です。
ただし、僕がここで言っている文法知識というのは日本語の解説で覚えた文法知識ではりません。
日本語で文法を覚えてしまうと、文法問題を解くときにどうしても英文を訳そうと脳が働きますので、文法を勉強する時はできるだけ日本語は見ないようにしていただきたいです。
ただ、完全に日本語を排除して勉強するわけにも行きませんのでここでは日本語と外国の問題集を併用して使う感じになります。
日本語の問題集で勉強していくのと同時に、類題などは外国の問題集で併用していってください。
そうすることで、英語で考える癖が身につきネイティブと同じような情報処理能力を培うことができるようになります。
英文法のオススメの問題集は以下の通りです。
【TOEIC専用のおすすめ日本語解説問題集】
※新 TOEIC TEST 文法特急のレビューはこちら
→120点上がる良書!『新TOEIC TEST 文法特急』の評判とレビューと感想
【英語解説用の問題集】
→Grammar in Use Intermediateはこちら
【英語解説用のアプリ】
また、TOEIC1日前に文法を復習するのはかなり効率的で、TOEIC直前の英文法学習方法について述べている記事もありますのでそちらも参考にしてみてください。
ステップ2:語彙力強化
TOEICは英文自体はめちゃくちゃ難しいわけではないのですが、それでもある程度は語彙力をつけておかないと読解が非常に苦しくなります。
語彙力は鍛えて損はないので、英文法を身につけると同時に単語や熟語、イディオムの勉強をしていってください。
しかし、ここでも日本語で語彙を理解するのはできるだけ避けましょう。
日本語で語彙を覚えてしまうと、英文を読むときにどうしても和訳して読むことになりますので、英語を英語のまま理解するためにも英語だけの解説を読んで英語で理解する癖をつけていってください。
さらに詳しい単語の覚え方に関しては、以下の記事を読んでみるとわかりやすいです。
合わせて読んでみることをお勧めします。
→【必見!】TOEICでリーティングの点数が上がらない人の特徴7選
→【受験生必見!】英単語ノートのまとめ方に意味はない!英単語の最強の覚え方とは?
【TOEICのおすすめ英単語帳】
ステップ3:音読学習
そして、英文法と語彙を身につけていくと同時に基礎的な英文を使って音読学習をしていくと効果的です。
音読学習は、英文を左から右に英語だけで読む力を養うことができるので徹底的に音読を繰り返していってください。
音読学習のやり方に関しては以下の記事で解説していますので、こちらも参考として読んでみることをオススメします。
また、音読学習の題材としては『音読パッケージ』という問題集を使うのがおすすめです。
非常に簡単な英文で構成されているので読みやすく、音声もかなり充実しているので音読パッケージはTOEIC初心者にとっては必須のアイテムだと思います。
ただし、音読をするときは英語を日本語に介在させながら読むと効果がないので、英語を英語のまま理解することを意識しながら音読してください。
ステップ4:TOEICリーディングの弱点を知る
ステップ4〜ステップ6は、TOEICの予想問題集を使って問題を解いて行きます。
TOEICの予想問題集に関しては、『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5』があれば十分ですのでこれを積極的に使うようにしてください。
さて、TOEICの予想問題集を購入してきたら、まずはTOEICリーディングセクションの弱点を知るようにしましょう。
というか、最初は弱点を知るところから始めなければいけません。
・Part5、Part6、Part7で点数を落としているところはどこか?
・どの部分が一番時間を取られているのか?
・いつも何問あたりでタイムアップになってしまうのか?
このようなことを全て把握して対策を練っていかないと、いつまでたっても時間との戦いに勝つことができません。
リーディング問題を解いて弱点が発覚したら、ノートなどにメモってその原因をしっかりと追求するようにしていってください。
ステップ5:弱点部分の類似問題をどんどん解いていく
弱点部分を知ったら、自分が弱点だと思う類似問題をどんどん解いていって問題に慣れていきましょう。
TOEIC試験は、全く同じ傾向の問題が毎回出題されることで有名な試験です。
なので、類似問題を解いて損をすることは全くありません。
ステップ6:間違った問題は正解するまで復習する
そして、これも同じようなことですが一度間違った問題はとにかく徹底的に正解するまで復習していってください。
この時、
・なぜ間違えたのか?
・問題を解くときに何がいけなかったのか?
・次回からはどうやって間違えないようにするのか?
という点に注意しながら復習するように心がけましょう。
ただ適当に復習して問題を解き直すよりも、その問題を間違えた原因を追求してトライアル・アンド・エラー(試行錯誤)を繰り返しながら勉強する方が、深く知識として身につきますし、実力も圧倒的に伸びます。
また、正解した問題に関しては次回のテストも大抵同じような問題なのでそ、のまま放置しても間違えることはないと思いますし、ほっといてもさほど支障はないでしょう。
とにかく間違ってしまったら、徹底的に復習するという姿勢で問題を解き直すことが大事です。
2021.10.30追記:センターレベルの英語力があればTOEIC対策はなんとかなる
TOEICの問題のレベルとしては、大学入試センター試験と同じ(もしくはちょっと難しい)ぐらいです。
出題内容が、コールセンター、ビジネスメール、電話応対といったビジネスシーンを想定しておりますが、穿った意見を申すると、コールセンターでちょっと電話ができたり最低限のメール対応ができるような英語力を測定した試験だと思います。
このあたりは、海外で研究するために必要なTOEFLとはかなり趣が違いますね。
TOEICは、ビジネスシーンと日常生活で必要な英語力を測るための試験で、TOEFLと比較するとそこまで難しくありません。
しかもTOEICには、特殊なテクニックもあまりなく、英語ができる人が受験すれば、ふつうに高得点が取れる試験となっています。
特殊な問題がない分努力すればするほど報われる試験なのです。
それどころか、日本人がビジネス英語を学ぶには、非常に良い問題が詰め込まれています。
そして、TOIECスコアというのは、大学入試の英語力とかなりの比例関係があるんじゃないかなと僕は思っています。
(学歴が高いほど、TOEICスコアも高い傾向がありますね。当たり前か、、。)
例えば知り合いに何人か東大生がいるのですが、彼らの多くが990点と履歴書に書いてありました。
だから僕も990点いけるんじゃないかと最近の8月に受験してみたのですが、920点ぐらいで、前回955点取った時よりかはちょっと難易度上がってました(笑)
それでも、大学センターレベルの英語の基礎力があればTOEICの高得点は割と短期間で狙えると思うので、そこまで身構えずにTOEIC対策に励んでいただければと思います。
まとめ:TOEICの勉強が全てではない
最後にまとめですが、TOEICができたからといって英語が聞き取れるようになったら話せるようになるとは限りません。
なぜなら先ほども言ったように、TOEICには海外独特のスラング表現や、ナチュラルなリスニング力を身につけることができないからです。
なので、TOEICは就職や転職などの社会的に役立つライセンスぐらいのものだと思って、TOEICの勉強と同時に海外でよく使われるナチュラルな英語の勉強をしていくことが、将来的には生きた英語力を身につけられるんじゃないかと思います。
日本においてはTOEICスコアは就職や転職時などでかなり優遇されますので、高得点を取得すればかなり得をします。
しかし、そこがゴールじゃなくて、もっと上を目指して生きた英語力を養ってみてください。
今回の話はそんな感じです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
160ページ分の電子書籍を今だけ無料配布中
僕は大学2年の秋頃から
本気で英語を勉強し、
1年でTOEICスコアを420点から955点に
伸ばすことができました。
とはいえ、特別な才能があったわけでも
恵まれた環境で育ったわけでもないです。
もともとは勉強が嫌いで、
中学から英語を勉強してきたにもかかわらず、
大学2年までの8年間
何1つ成長しなかったダメ人間でした。
海外旅行では
誰にも喋りかけたりすることもできず、
惨めな日々を過ごしたこともあります。
英語なんて
ただの雑音としか聞き取れませんでした。
しかしそんな僕でも、
本格的に英語と向き合って
少しの間だけ真剣に取り組んだところ、
今でははっきりと
英語が聞こえて理解できるし
外国人と自然な会話が
できるようになりました。
なぜそんな状態から上達できたのか?
というと効率的な勉強法を知ったからです。
だからネイティブを相手にしても
緊張せずに話せるようになりました。
その経験から、生まれた環境は選べなくても、
勉強して、正しく成長すれば、
誰でも英語スキルを
身につけられると確信しています。
そして、そういう人が少しでも増えれば、
一人一人に活気が溢れて
たくさん人がトラやヒョウのように
世界を飛び回り、
世の中の価値やサービスが進化して、
世界はもっと良くなると本気で思っています。
そういった理念から、
僕がどのように英語学習に取り組み、
ゼロから今の英語力を築いていったのか、
その方法論を1つの書籍にまとめてみました。
科学的根拠のある
学術観点から考察して解説していますので
誰にでも当てはまる
普遍的な内容だと思います。
もし興味があればぜひ読んでみてください。
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